
働き方改革やDX推進が求められる昨今、業務効率化は多くの企業で求められる取り組みです。
しかし、工事現場では業務効率化に対して
「現場じゃなくて事務所の人がすることでしょ?」「現場で一生懸命働いてるんだから関係ない」
という風にどこか他人事で捉えている人もいるのではないでしょうか?
しかし、第一線の工事現場にこそ業務効率化のヒントがたくさんあります!
・工事現場の業務効率化におすすめのツール5選
・おすすめツールの活用事例と効果
業務効率化を図ることで生産性が向上するだけでなく、安全性向上にも繋がります。
今回は、工事現場にも活用できるおすすめツールを紹介します。
ただし、ツールはあくまで一つの手段であり、真の業務効率化は第一線で働いている人が行わなければなりません。
まずは雰囲気作りや考えるきっかけとして導入を検討してみてください。
目次
工事現場の業務効率化におすすめのツール5選!

工事現場の業務効率化におすすめのツール5選について、活用アイディア、カイゼン効果、活用方法を解説していきます。
1.AI活用による議事録自動化
2.チームのタスク管理ツール
3.迅速なコミュニケーションができるビジネスチャット
4.人に代わって業務を行うドローン技術
5.パソコンで行っている作業を自動化できるRPA
AI活用による議事録自動化

どの会社でも会議は行われていると思います。
もちろん工事現場でも工程調整や工法検討などといった会議が頻繁に行われます。
会議をすると必ずと言っていいほど発生する業務が「議事録」です。
私の嫌いな仕事の一つです。特に後で見ない議事録ほど意味のないものはありません。
議事録は本来、方針決定のエビデンスとして記録します。
しかし、情報共有のみの会議でも「とりあえず議事録よろしく!」と言われた経験のある方も多いのではないでしょうか?
そんなムダの多い議事録作成ですが、AIの活用による業務カイゼンを提案します。
議事録自動化の活用アイディア
今までの議事録作成は⇩の流れで行います。
【カイゼン前】
①会議でメモを取る
②会議終了後、メモを元に議事録を作成
③会議参加者に共有
そのため、会議時間+議事録作成時間が必要であり、これで残業している方も多いのではないでしょうか。

業務カイゼン提案としては、会議でのメモをAI活用するものです。
【カイゼン後】
①会議でAIを活用し、リアルタイムで文字起こしを行う
②会議終了後、手直しして参加者に共有
最近のAIは技術進歩しています。
高精度で音声認識可能となっており、文字変換ミスを修正すると学習しより精度が上がる様になっています。
使えば使うほど賢くなるので、専門用語が多くても方言を使っていても対応可能です。
⇩こちらの記事で詳しく紹介していますのであわせてご覧ください。
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チームのタスク管理ツール


みなさんはチーム内のタスクをどのように共有・管理していますか?
会議やメールなどでの共有しているところもあると思います。
特に工事監理をする上では自分のタスク管理はもちろん、関連する他タスクの進捗についても把握する必要があります。
今までのタスク管理は、初めに全体のスケジュールを設定し、都度担当者に進捗を確認するのが一般的です。
会議やメールで進捗確認をしてないでしょうか?
「確認」行為には生産性はありません。ムダ(付加価値なし)な行為です。
スケジュールやタスクが一元管理され、共有されていれば「確認」行為は発生しません。
しかし、組織やプロジェクトが大きくなるとより共有は難しくなります。
みなさんの中にも、「あのプロジェクトは今どうなってるんだっけ?」「今なに待ちなんだっけ?」と思い、状況確認のためにメールや会議をした経験がある方も多いと思います。
共有ツールがあれば、メールも会議も不要な業務です。
そんなムダを解消するのに、チームのタスク管理ツールの活用による業務カイゼンを提案します。
タスク管理ツールの活用アイディア
以下の様なアナログ的手段によるタスク共有にはムダ(付加価値なし)があります。
タスクの管理は必要ですが、確認するだけの業務には付加価値がありません。
【カイゼン前】
・会議、電話、メール等によるタスク共有・管理のため確認に時間が掛かる
・都度確認する必要があり、確認不足によるタスク忘れリスクあり
・タスクの進捗確認後、実績や変更を反映する必要あり


タスク管理ツールを使うことで、タスクを都度確認する必要がなくなります。
【カイゼン後】
・メンバーは自分のタスク・実績をタスク管理ツールに入力
・管理者はタスク管理ツールでメンバーの進捗状況を確認
また、全員のタスクがリアルタイムで共有されるので、メンバー間の進捗も確認することができます。
⇩こちらの記事で詳しく紹介していますのであわせてご覧ください。
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迅速なコミュニケーションができるビジネスチャット


工事現場での連絡手段としては主に電話やメールではないでしょうか?
関係者や上司に現場の進捗報告をしたいけど、電話だと同じことを複数人に話さなければいけない、メールだと作成(宛先設定等)が手間・・・
と思った経験はないでしょうか。
大きな工事現場になればなるほど、現場での情報共有は手間でそれだけで、連絡する方もされる方も時間が取られてしまいます。
そんなムダを解消するツールとしてビジネスチャットの活用による業務効率化を提案します。
ビジネスチャットの活用アイディア
必要事項を共有するためにメールでのあいさつ文や会議の日程調整を行うことはムダ(付加価値なし)な作業です。
【カイゼン前】
・メールでの情報共有はタイムリーな連絡ができないため、待ち時間のムダがある
・メールを送る際、あいさつ文を記載するムダがある
・会議を行うには日程調整をするムダがある
・会議の場合、参加者全員の時間が拘束されるムダがある


ビジネスチャットを活用することで必要事項のみをタイムリーに共有することができます。
【カイゼン後】
・必要事項のみを必要な人のみに共有できる
・タイムリーな連絡ができる
・任意のタイミングで確認できる
⇩こちらの記事で詳しく紹介していますのであわせてご覧ください。
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人に代わって業務を行うドローン技術


みなさんは日ごろの業務でパトロールをどのように行っていますか?
設備に異常がないか、不審者や不審物はないかなどあらゆる産業でパトロール業務は行われています。
パトロール業務は異常の早期発見による設備の安定稼働や防犯といったことを目的としており、簡単になくすことはできません。
従来のパトロール業務は異常検知の手段として目視による点検を行っています。
目視点検を行うためには点検場所まで人が行かなければならないため移動が必要であったり、目視というアナログ情報を報告書にしなければいけなかったりと時間も人でも必要な業務です。
近年、ドローン技術が発展しておりパトロール業務を任せられる様になっています。
もちろん、使用環境により向き不向きはありますが、活用すれば大幅な業務効率化に繋げられます。
ドローン技術の活用アイディア
今までのパトロール業務は人が行っているため、本来の目的である異常検知を行うためにムダが発生しています。
【カイゼン前】
・パトロール業務を行うために点検場所までの移動が必要
・異常検知のため人が直接目視にて点検する必要がある
・目視点検の結果を報告書にする必要がある


ドローン技術とAI画像診断技術を活用することで、大幅な業務効率化を図ることができます。
【カイゼン後】
・点検場所にはドローン飛行にて移動できるため、人の移動するムダがない
・飛行ルートを設定することで、ドローン自動飛行が可能となる
・点検箇所はドローンにて撮影し、AI画像診断にて異常検知が可能
・AI画像診断にて結果が分かるため報告書は不要
⇩こちらの記事で詳しく紹介していますのであわせてご覧ください。
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パソコンで行っている作業を自動化できるRPA


RPAとは「Robotic Process Automation」の略語で、パソコンで行っている事務作業を自動化できるソフトウェアロボット技術のことです。
今の時代、ほとんどの産業でパソコンが使用されています。
パソコンで行う業務には、ルーティーン的な決まった業務が多くあります。
RPAを活用すればそんな業務はやらなくてよくなり、クリエイティブな仕事に集中することができます。
エクセルのVBA(マクロ)やGoogle App Script でも自動化できますが、それらは対象のシステムがエクセルなどに限定されます。
RPAはパソコン上で行う作業であれば、ほとんどのシステムやアプリケーションを自動化することができるので人間と同じ成果を生むことができます。
活用アイディア
仕事は増えるし、品質向上は求められその上、働き方改革という名のもと残業するなと言われる。
そんな経験をしている方は多いのではないでしょうか?
今まではパソコンの業務は全て人間が行っていました。
【カイゼン前】
・業務実績や記録のデータ収集の実施(人間)
⇒例:売上記録の収集、労務実績の収集、業務実績の収集、不具合実績の収集
・収集したデータの集計、分析の実施(人間)
⇒例:大量データの集計、データの比較、データの転記、データを任意フォーマットに加工
・集計、分析したデータの検証(人間)
⇒例:集計結果の確認、比較表の確認、分析結果の確認


RPAはパソコン上で人が日常的に行っているマウス操作やキーボード入力などの操作手順を記録し、それを高速で正確に実行することができます。
【カイゼン後】
・データ収集、集計、分析の実施(RPA)
・集計、分析したデータの検証(人間)
RPAの特徴は以下の通りです。
RPAは特徴をよく理解すれば効果的に業務カイゼンを行うことのできるツールです。
【メリット】
・作業スピードが人間より早い
・作業ミス(ヒューマンエラー等)がない
・24時間作業可能(休憩不要)
・多くのシステム、アプリケーションの作業が可能
【デメリット】
・パソコン上の業務しかできない(紙ベースの作業は不可)
・決められた作業しかできない(ルールが決まっているもの)
・トラブル時、想定外事象に対して対応できない(ルール外のもの)
・クリエイティブな作業は出来ない
操作手順の記録は比較的容易に可能で、プログラミング言語を知らない初心者でも少し練習すると使えるようになります。
業務カイゼンにおいて最も導入しやすいデジタル技術といっていいかと思います。
カイゼン効果
今まで人間が行っていた作業のほとんどをRPAにて実施でき、人間は最後の確認のみ実施すればいいので大幅な業務カイゼンをすることができます。
・パソコン業務を90%以上削減可能
・クリエイティブな仕事に集中でき、企業価値向上に繋がる


活用方法
RPAの活用については⇩にて詳しく比較紹介していますのでご覧ください。


⇩RPAの紹介動画もあわせてご覧ください。
まとめ
業務効率化を行うことは、品質・安全・生産性向上に繋がります。
品質や安全性が低下するものは真の業務効率化ではありません。
ただ無くせばいい、ただ減らせばいいというものではなく、本質を理解しあるべき姿に近づけることが重要です。
業務効率化は「品質」「安全性」「生産性」の三方よしが原則です。
業務効率化をする前には全て向上しているか振り返ることを心掛けましょう。
業務効率化を行うことでDX推進もムダなく効果的に進めることができます。
今までの考えに囚われることなく、「まずは試してみる!」という精神で新しいものを取り入れていきましょう。
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