【体験レポート】富岡町の歴史と東日本大震災・原子力災害の教訓を学ぶことができる施設~とみおかアーカイブ・ミュージアム~

知って,ふくしま
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訪問ありがとうございます。

ふくしま復興し太郎です。私の簡単なプロフィールは↓こんな感じです。

~簡単なプロフィール~

2011.3.11 20歳の時に福島第一原子力発電所で被災

・原発事故の体験と教訓,廃炉作業の今を伝えていくことがライフワーク

・多くの人に福島の今と魅力を伝え,興味を持ってもらい復興に貢献するため活動中

今回は福島県富岡町の歴史と東日本大震災・原子力災害の教訓を学ぶことができる施設「とみおかアーカイブ・ミュージアム」を見学してきましたので紹介します。

1.結論

「富岡町の歴史や複合災害について知りたい方」「伝承館や廃炉資料館を見学してもっとこの地域のことが知りたいと思った方」におすすめします。

この施設はどなたでも無料で見学することができます。是非気軽にお立ち寄りください。

「伝承館や廃炉資料館と何が違うの?」と思う方もいると思います。むしろそう思っていただける方に見てほしいと思います。

この施設は富岡町に特化した施設となっており,「あたりまえの日常」と奪われたものについて詳しく知ることができます。

見学すると複合災害をより自分事としてとらえることができると思います。

是非見学して頂き,今という瞬間の大切さを実感し,自分に何ができるのか考えるきっかけにしていただけると幸いです。

2.施設概要

~みなさまへ~

 お伝えしたいのは,富岡町という「土地」と私どもが経験した10年間の出来事です。

 2011年3月11日まで,そこには「あたりまえの日常」があふれていました。

 しかし,東日本大震災の影響で生じた原発事故は,富岡町で暮らすという「あたりまえの日常」を,突然奪いました。

 3月12日,町民は,違う土地で暮らす覚悟ができないまま,ふるさとを離れました。

 当館は,富岡町の「特徴」と,この地域で生じた自然災害・原発災害の「特徴」を展示しています。みなさまがお住いの土地と富岡町の似ているところや異なる点を意識しながら,展示をご覧ください。

 そして,ご自身がお住いの地域で「富岡のように複合災害が起きたら」どうなるか,を想像してみてください。

 少しだけ,明日への向き合い方が変わるかもしれません。

出展:パンフレット

営業時間9:00~17:00
定休日月曜(祝日の場合は火曜),年末年始
見学料金無料
電話番号 0240-25-8644
住所福島県富岡町大字本岡字王塚760-1

3.施設紹介

この施設は富岡町の成り立ちと複合災害がもたらした地域の変化を伝える施設です。

タウンギャラリー

施設に入るとタウンギャラリーとなっています。

ここは「こころの復興」にむけた,町民や地域住民,来館者の交流の場です。

ワークショップなどの事業も行っています。

昭和の商店街模型

昭和20~40年代の中央商店街の建物を写真から模型化しています。

精巧に再現されており,古き良き風情を感じることができます。

メッセージキューブ

町や館へのメッセージを入力できる装置です。

キューブの中では商店街模型に入り込んだかのような記念写真が撮影できるブースを併用しています。

メッセージを投稿すると「ボールタウンキューブ」に赤いボールが出てきます。

ボールタウンキューブ

小学生(富岡校,三春校)が描いた夢の町を模型化したものです。

ボタンを押すとオレンジボールが出ます。ピタゴラスイッチみたいで見ていて楽しいです。

「メッセージキューブ」でメッセージが投稿されるとボールが回る仕組みです。


三次元疑似体験システム(MReal)

故郷の風景を3Dで体験することができます。

JR富岡駅,富岡漁港,小浜(沿岸部)空撮などを体験することができます。

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ミニシアター

約10分の映像を3本用意してあります。

映像は日本語と英語が選択できるようになっています。

・東日本大震災,原発災害の記録

・子供の証言を元に作成したアニメ

・町民の証言

常設展示室

富岡町を中心に地域の歴史とその特徴を伝えるとともに,地域の運命を変えた震災と原子力災害を歴史の大きな1ページとして継承し,町の経験を将来に世界に発信する展示です。

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地域の特徴・成り立ちの展示

ここでは富岡町の成り立ちとどのような生活を送ってきたのかが分かる資料が展示されています。

展示を見ていると富岡町ではどんな生活をしていたのかが見えてきます。

「日常とは?」「あたりまえの毎日とは?」

そんなことを考えてみてもいいかもしれません。

富岡町の特徴はありますが,決して特別ではありません。

どこの地域にでもあるような当たり前の生活です。

「そこに何があったのか」「何が奪われたのか」

それはあなたのそばにもある「当たり前の生活」です。

見て比べてみてください。そして是非自分事として考えてみてください。

いまの当たり前の生活が明日急に奪われたら,明日から家に帰れないとしたら

あなたならどうしますか?何をしますか?何ができますか?

そんなことを考えながら見てみるといいかもしれません。

震災遺産展示

ここでは東日本大震災と原子力災害の当時の状況が分かる資料が展示されています。

災害対策本部の再現では殴り書きされた資料や整理できていないごみの様子から緊迫した様子が感じられます。

手書きの字はとても生々しいと感じました。

一番衝撃的だったのは「被災パトカー 双葉31号」です。

このパトカーには二人の警察官が乗車し,自らの命をかけて町民の避難誘導にあたったパトカーです。

パトカーは津波にのまれ,富岡川河口近くで発見されました。

被災の記憶とお二人の勇気ある行動を伝承しています。

私はこのパトカーの存在自体はテレビで知っていました。

それでもいざ目の当たりにしたときに,鳥肌と同時に悲しかったり悔しかったり複雑な感情がこみ上げてきました。

津波の恐ろしさを伝えると同時にそれでも立ち向かっていった警察官がそこにはいたのだと改めて思い知らされました。

人はいつ死ぬのか,どうやって死ぬのか,死に方を選ぶことは出来ません。

しかし,生き方は選ぶことができます。どんな生き方をするのか,何をするのか,それは自分次第です。

何をするかは人それぞれ自由ですが,自由の中の一つに誰かを思いやることを入れると自分と周りの人の人生は今より輝くのかもしれません・・・

企画展示室

2021年10月の見学では震災前の富岡町の模型が展示されていました。

複合災害により失ったものの大きさと多さを実感させられる展示だと感じました。

4.買って復興応援

「復興応援したいけど遠くて行けない」という方は是非福島の特産品を買って応援お願いします。

ブログで特産品を紹介していますので是非参考にしてみてください!

買って,ふくしま
ふくしまの名物や特産品を紹介します。

ふくしまの一押し特産品「三大銘菓」

 ①「ままどおる」



 ②「薄皮饅頭」



 ③「ゆべし」



5.カタログギフト

「福島県産品を知人や友人に送りたいけど何を送ったらいいか分からない」という方にはカタログギフトはいかがでしょうか?

以下より購入できますので参考にしてみてください。