訪問ありがとうございます!私の簡単なプロフィールは⇩こんな感じです。
~簡単なプロフィール~
・2011.3.11 20歳の時に福島第一原子力発電所で被災
⇒体験談はこちら【私の体験談】東日本大震災と原発事故~第1話_災害の始まり~ – ふくしま復興し隊 (fukushima-fukkoushitarou.com)
・原発事故の体験と教訓,廃炉作業の今を伝えていくことがライフワーク
・多くの人に福島の今と魅力を伝え,興味を持ってもらい復興に貢献するため活動中
第18話_多発するトラブル
これは⇩第17話からの続きです。
今回は⇩の頃に経験した話です。
汚染水漏洩
事故収束のために冷却設備や汚染水浄化設備など多くの設備が急ピッチに設置され,事故発生から約9ヶ月が経過した2011年12月16日に「政府と東京電力は全ての原子炉の温度が冷温停止(100℃以下)の状態になったことを宣言」しました。
その頃から設備トラブルが多くなってきたように思います。
増え続ける汚染水を保管するために大量のタンクが短期間で設置されていきました。
タンクは短期間で大量に設置できるフランジタイプ(ボルト締め付けにより組み立てるもの)が設置されました。
このタンクのフランジボルト接合部からの汚染水漏洩が多発しました。
タンクからの漏洩の主な原因はボルトのゆるみです。
そもそもフランジタンク自体,締め付けや金属の熱膨張によりゆるみが生じるものであるため,汚染水の様に漏洩してはいけないものを保管するのには不向きなものです。
本来であれば溶接タンクを使用しますが,溶接タンクは製造するにも設置するにも時間がかかってしまうため,汚染水を海へ流さないことを優先する当時の状況では設置できませんでした。
現在ではほとんどのタンクが溶接タンクに交換されており,漏洩した場合でも外部流出を防止するための堰が設置されています。
また,汚染水を浄化するための浄化装置でも多くのトラブルが発生しました。
特に多かったのはホースやフランジからの汚染水漏洩です。
本来の浄化装置は頑丈な建物の中に頑丈な配管を敷設して何重にも漏洩対策を行いますが,イチエフの状況ではそのどれもができない環境でした。
自体は一刻を要するため,簡易的な設備で柔軟性のあるホースを使用しました。
そのお陰で急場をしのぐことは出来ましたが,時間が経つにつれホースの弱い部分から汚染水が漏洩する事象が多発しました。
現在は浄化装置用に建物が整備され,頑丈な配管と漏洩防止対策が図られています。
懸命な対応
当時の現場は全てが初めてのことだらけでみんな目の前の事に必死でした。
毎日どこかしらでトラブルが発生し対応に追われていました。緊急対策本部には昼夜を問わずトラブルの報告があります。
夜中にトラブルが発生した場合は宿直当番が叩き起こされ,現場対応をすることは当時よくありました。
そんなトラブルの絶えない現場でしたが,何とか乗り越えてこられたのはイチエフで働く多くの協力企業のみなさまのおかげだと思います。
トラブルの多くは第一線で作業している協力企業の作業員が多かったです。
みんな「この状況を何とかしなくてはいけない」という気持ちは一緒だったのではないかと思います。
トラブルが発生した際も迅速な連絡と応急処置を率先して協力してくれたおかげで今のイチエフがあるのだと思います。
一刻を争う状況の際は深夜になろうと協力して頂いたことは数えきれないと思います。
今もなお協力して頂いている多くの方々には本当に感謝しかありません。
まだまだ廃炉完了までは長い道のりですが,協力企業の皆様なしに廃炉は成りえないと確信しています。
これまでの協力に心から感謝致します。また,これからも協力いただけることを切に願っています。
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この続きは⇩をご覧ください。
映画「fukushima50」
東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故について映画「fukushima50」で忠実に表現されていますので,ぜひ一度ご覧ください。
⇩ブログで紹介していますのであわせてご覧ください。
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