【見学レポート】「震災遺構 浪江町立請戸小学校」から学ぶ3つのこと

知って,ふくしま
ふくしま復興し太郎
ふくしま復興し太郎

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~簡単なプロフィール~

2011.3.11 20歳の時に福島第一原子力発電所で被災

 ⇒体験談はこちら【第1話】東日本大震災を福島第一原子力発電所で経験~災害のはじまり~ – ふくしま復興し隊 (fukushima-fukkoushitarou.com)

・原発事故の体験と教訓,廃炉作業の今を伝えていくことがライフワーク

・多くの人に福島の今と魅力を伝え,興味を持ってもらい復興に貢献するため活動中

今回は2021年10月24日に開館した震災遺構 浪江町立請戸小学校について見学してきたので紹介します。

結論

私が 震災遺構 浪江町立請戸小学校を見学して学んだことは次の3つです。

①人は津波に抗うことは出来ない

②津波警報がでたらすぐに避難をする

③ハザードマップを確認し,事前に避難経路を把握しておく

請戸小学校は津波による甚大な被害を受けながらも,奇跡的に全員無事避難することができました。

ただ,それは本当に奇跡で偶然にすぎません。一歩間違えば大惨事になっていたでしょう。

本来であれば日ごろから避難できる準備を整えて置いたり,津波の被害が予想されるエリア外に小学校を移転するなどできたのかもしれません。

みなさんも今一度自分の置かれている環境を見つめなおしてみてください。

自然災害には人は無力で逆らうことができません。出来るのは日ごろから備えておくことだけです。ハザードマップを確認して自分の住んでいる地域ではどんな災害が起こりえるのか,起こったときにどのような行動,備えがあればいいのか見直してみましょう。

請戸小学校では津波の恐ろしさと備えることの重要さを学ぶことができます。学校丸ごと展示物となっており,全身で体感できます。

是非一度見学してみてください。

施設概要

~全員が無事避難することができた請戸小学校の奇跡~

1873年,浜谷善一氏宅に広業小学が創立されたことから始まり,建替えや改称を経ながら長年にわたって地域に愛されてきた請戸小学校。

2011年3月11日,未だかつて経験したことのない大地震・大津波とその後の原発事故に見舞われ,甚大な被害を受けました。

当時通っていた児童93名(うち1年生11名は帰宅していた)は,教職員の迅速な判断と児童の協力により,奇跡的に全員が無事避難することができました。

地域のシンボルである請戸小学校を震災遺構として整備・保存し,防災について考えるきっかけとして,また,後世へ伝承していくための施設として公開しています。

営業時間9時30分~16時30分(最終入館16時00分まで)
休館日毎週火曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)
年末年始(12月28日~1月4日まで)
電話番号0240-23-7041
駐車場敷地内に駐車場有り  
駐車可能台数:普通車20台/大型バス5台/身障者用2台
住所〒979-1522 福島県双葉郡浪江町大字請戸字持平56
HP【10月24日開館】 震災遺構 浪江町立請戸小学校 | 浪江町ホームページ (town.namie.fukushima.jp)
区分個人団体(20名以上)
一 般300円250円
高校生200円150円
小・中学生100円    50円

施設紹介

受付

施設に入るとすぐに受付があり,検温と入館料を支払います。

浪江町紹介

最初の展示は浪江町の紹介から始まります。

浪江町がどんなところなのか,請戸小学校がどんな学校だったのかを知ることができます。

浪江町は福島県浜通りの中央に位置しており,西は阿武隈高地をはじめとした山々に囲まれ,東は太平洋に接しています。

町の北部を流れる請戸川,南部を流れる高瀬川は河口近くで合流し,請戸川となって太平洋に注いでいます。

平坦地は」温暖な気候に恵まれ,積雪はほとんどなく,自然条件と自然環境に恵まれた住みよい町です。

震災の概要

続いての展示は東日本大震災による浪江町の状況についてです。

震災と原発事故による浪江町の被害概要を知ることができます。

小学校見学(1階)

絵本「請戸小学校物語~大平山をこえて~」と共に見学することができます。

実物を見ながら物語が進んでいくので,自分がそこにいるかのような錯覚を覚えて鳥肌が止まりませんでした。

2011年3月11日(金)

請戸小学校では,93名の児童が通学していました。

11名の1年生は,4校時目までだったので帰宅していましたが,2年生から6年生まではまだ学校で過ごしていました。

5年生は体育館で3月23日(水)に行われる修・卒業式へ向けた準備をしていました。

14時46分 震度6強の地震発生

「平成23年東北地方太平洋沖地震」

数日前にも地震があったこともあり,児童は「また地震か」と思いながら机の下に隠れ,揺れがおさまるのを待ちました。

しかし,揺れはおさまらず,机ごと数十センチ移動してしまいました。

体育館にいた5年生は,その場にしゃがみ,頭を手で守るようにしていました。

14時54分

先生・児童,大平山へ向かう

学校内にいた2年生以上の82名の児童は,校庭へ移動して,学年ごとに整列しました。

全員が校庭に避難したことを確認し,教務主任の先導のもと,大平山へ向けて避難を開始しました。

6年生が先頭を進み,全員荷物も何も持たずに走りました。上着を着る時間もなく飛び出したため,凍てつく寒さに耐えながらの避難が始まりました。

14時54分 福島県沖で地震

大平山へ向け避難を開始すると同時刻に,マグニチュード6.1の地震が発生し,浪江町では,震度5弱の揺れ(余震)が観測されました。

15時14分 大津波警報(高さ修正)

当初3mと発表された津波高が,6mに修正されました。

15時15分 大平山のふもとに到着

先生と児童は件名に走り,大平山のふもとまでたどり着きました。

山への入口を探していると,スポーツ少年団に入っていた児童が入口を教えてくれました。

16時00分 先生・児童,大平山頂上到着

木々のこすれる音が聞こえてくるなか,やっとの思いで頂上付近へたどり着きました。そこは,整備された高台などではなく,ただの山の中だったため,児童はみんな津波を見ていません。

先生方は点呼をして全員いるか確認しました。

その後,2人の先生は請戸がどうなっているのかを確認するため,来た道をまた降りていきました。

先生方が登り始めた場所へ着いたとき,ほんの数十分前まで確かにそこにあった町並みは一変し,辺りは全て海となっており,絶望感が押し寄せました。

16時40分 奇跡の救助

ここからどうしたものかと立ち尽くしていると,突然,目の前に大きなトラックが止まりました。

通りかかったのはいわき市の運送業者で,トラックの荷台に全員を載せて,役場まで連れて行ってくれました。

17時00分 浪江町役場に到着

避難してきた児童全員の無事を確認すると,先生は役場へ行き,保護者が来ていた子は保護者へ無事引き渡されました。

その後,請戸地区住民の避難場所は役場となりの「サンシャイン浪江」という体育館に指定され,全員で体育館へ移動しました。

小学校見学(2階)

↓津波襲来直後の請戸

↓校庭側に設置されていた時計

4年生教室では,地域の方々による体験談映像(約17分)を放映しています。

↓見学された方が感想や思いをノートに書いています。

福島第一原子力発電所が見える場所

戸小学校の2階から遠いですが福島第一原子力発電所の主排気筒を見ることができます。

見える距離に原発があり,その原発が事故を起こしたということを感じられると思います。

写真だと画質の関係上,分かりにくいですが肉眼だともう少しはっきり分かります。

おすすめ施設

請戸小学校の見学に併せて近傍にあるおすすめ施設を紹介します。

「東日本大震災・原子力災害伝承館」

東日本大震災について知りたい方,教訓を学びたい方にオススメします。

伝承館は原発事故だけではなく,地震,津波,避難そして復興状況について知ることができます。

↓ブログで紹介していますのであわせてご覧ください。

道の駅なみえ

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楢葉町だけではなく福島の特産品を幅広くそろえています!

↓ブログで紹介していますのであわせてご覧ください。

買って復興応援

「復興応援したいけど遠くて行けない」という方は是非福島の特産品を買って応援お願いします。

ブログで特産品を紹介していますので是非参考にしてみてください!

買って,ふくしま
ふくしまの名物や特産品を紹介します。

ふくしまの一押し特産品「三大銘菓」

 ①「ままどおる」


 ②「薄皮饅頭」


 ③「ゆべし」


カタログギフト

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以下より購入できますので参考にしてみてください。