【福島県三春町おすすめ観光スポット】放射線が見える「コミュタン福島」~放射線や環境問題を身近に感じ学べる施設~

知って,ふくしま

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ふくしま復興し太郎です。私の簡単なプロフィールは↓こんな感じです。

~簡単なプロフィール~

2011.3.11 20歳の時に福島第一原子力発電所で被災

 ⇒体験談はこちら【第1話】東日本大震災を福島第一原子力発電所で経験~災害のはじまり~ – ふくしま復興し隊 (fukushima-fukkoushitarou.com)

・原発事故の体験と教訓,廃炉作業の今を伝えていくことがライフワーク

・多くの人に福島の今と魅力を伝え,興味を持ってもらい復興に貢献するため活動中

今回は福島県三春町にある「福島県環境創造センター交流等(愛称:コミュタン福島)」について紹介します。

ここには放射線を可視化する装置や放射線について詳しく学べる資料が展示されています。また,環境問題についても学ぶことができ,360度全球型シアターでは大迫力で地球の成り立ちや環境について学ぶことができます。

「放射線が何なのか分からなくて怖い」,「放射線は危険だと言うけど,何が危険なのか分からない」といった不安や疑問を解決してくれる施設です。

施設概要

営業時間9:00~17:00
休館日毎週月曜日,年末年始(12/29~1/3)
入館料無料
電話番号0247-61-5721
住所〒963-7700 福島県田村郡三春町深作10番2号 田村西部工業団地内
公式HPコミュタン福島-福島県環境創造センター交流棟| (com-fukushima.jp)

「コミュタン福島」の紹介動画もあわせてご覧ください。

施設紹介

施設に入ると広々としたロビーがあり,消毒,検温に併せて展示物を触る祭の手袋が渡されます。

右側のギャラリースペースにはさかなクンのかわいらしいサインがありました。

ひと際目を引くのは,開館記念作品「魂来張命(たまきはるいのち)」です。【三春の春,復興に込められたこの土地の人々の無数の命の結集】という想いが込められた作品です。

デジタル地球儀の展示もあり,いろんな状態の地球を映し出すことができます。

展示紹介

コミュタン福島の展示は大きく6つに分かれています。今回は見学した展示について紹介します。

もっと詳しく知りたい方は公式HPをチェックしてください。

ふくしまの3.11から

2011年3月11日,東日本大震災とそれに伴う福島第一原子力発電所の事故からの経過や,環境回復・想像への歩みを知ることができます。

福島第一原子力発電所1~4号機とその周辺の事故直後の様子を模型で再現しています。

壁側には2011年3月11日 14時46分からのふくしまの歩みを年表にまとめてみることができます。

シアターでは約10分の映像で3.11の歩みを学ぶことができます。

ふくしまの環境のいま

原子力発電所事故等からの復旧・復興,そして未来に向けて,「環境回復」と「環境創造」をすすめるふくしま。

ふくしまの今の姿,そして未来へとつながる現在の一歩を学びます。

「3.11クロック」は2011年3月11日14時46分からの経過時間を刻んでいます。
ふくしまが環境の回復と創造に費やしてきた時間であり,これからも積み重なる時間です。

この時間をいくら積み上げればいいのか分かりませんが,進み続ける限り確実に積みあがっていくのだということを教えてくれるものだと感じました。

「環境創造のいま」では福島の環境創造のいまを数値や映像を通して分かりやすく展示していました。

再生可能エネルギー導入率やごみの排出量とリサイクル率などがあり,まさにSDGsに掲げる17の目標のうち,環境面での今の問題を知ることにも繋がると思いました。

「環境回復のいま」では県内の空間線量率や住宅除染実施率などを数値や映像を通して分かりやすく展示しています。

原発事故による影響と先の見えない復興の今を知ることができます。

放射線ラボ

目に見えない放射線について知ることができます。可視化する装置で放射線を見ることもできます。

私が個人的に一番驚いたのは放射線を可視化する装置「霧箱」です。

霧箱は気化させたアルコールを急速に冷却することで霧を発生させます。そこに自然界に存在する放射線が通ると,通った道筋に霧が発生しその飛跡を見ることができます。

放射線の長さ,太さ,形状,速さ,頻度が視覚的に分かるので,とても身近に関しることができる装置だと思いました。

私自身,仕事柄放射線について知っているつもりでしたが,日ごろ測定で数値は見るものの,可視化したものを見たのは初めてだったのでとても感動しました。

見るだけでなく,測定する機械「サーベメーター」で空間線量や自分自身を測定することができます。

原発事故により汚染した家屋などの除染への取り組みについて模型で分かりやすく展示されています。

「3Dふくしま」は大型3D地図へのプロジェクションマッピングによって,放射線量や温暖化影響などの専門的な科学データを分かりやすく見える化しています。

立体的に動くふくしまの地図はとてもリアルで分かりやすく圧巻でした。

⇩ 「3Dふくしま」 の紹介動画もあわせてご覧ください。

環境創造ラボ

原子力に依存しない,安全・安心で持続的に発展可能な社会づくりに向けた取組について展示されています。
環境創造のために「自分にできること」,「みんなでできること」を考えてみましょう。

SDGsの目標達成に向けて一人一人ができることを考えるきっかけにも繋がる展示となっています。

「ふくしま環境創造タウン」はちょっと先の福島の暮らしを描いたまちです。

タブレットで自分の写真を撮ると,モニタに自分の顔をした住民が現れて自分に出来ることを探すことができます。

ほかにも福島県の豊かな自然とそこに住む動物たちの共存共栄について知れる展示や,再生可能エネルギーの可能性についての展示があります。

環境創造シアター

「環境創造シアター」は,直径12.8m(実際の地球の100万分の1の大きさ)の球体の内側すべてがスクリーンになっており,360度全方位の映像を体験できるシアターです。

大迫力の映像と音に全身が包まれる全球型シアターは圧巻です。訪れた際は是非体験してください。

私は11月上映の「宇宙138億年の旅」と「海の食物連鎖」を視聴しました。

「宇宙138億年の旅」では宇宙の始まりから地球ができるまでを知ることができます。上映中は自分が宇宙の真ん中にいるような錯覚を覚えました。全方位に宇宙と星々が広がりとても感動的な体験でした。

「海の食物連鎖」では植物プランクトンからかつおまでの連鎖過程を学ぶことができます。上映中は一面海の中になり,魚になった気分が味わえます。

どちらの上映も360度シアターを存分に体験できる素晴らしいものでした。驚きと感動を味わえる展示となっていますので是非みなさん体験してみてください。

触れる地球

触れる地球は,地球上の様々なできごとに触れることができるデジタル地球儀です。

SDGsに掲げる17の目標についてデジタル地球儀で可視化し世界の問題を身近に感じることができます。

この機会にSDGsを自分事として考えてみるのはいかがでしょうか。

4つの分野

  • ①貧困=食べ物、住むところなどの問題
     「人間」の分野
  • ②生活=仕事・技術・経済などの問題
     「豊かさ」の分野
  • ③地球環境=自然の破壊・地球温暖化などの問題
     「地球」の分野
  • ④暴力と戦争の問題
     「平和」と「パートナーシップ」の分野

17の持続可能な開発目標

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正を すべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

まとめ

コミュタン福島では東日本大震災とそれに伴う福島第一原子力発電所事後について学ぶだけでなく,そこからさらに放射線や環境問題について広く知ることできる施設です。

テレビで放射線問題や風評被害について騒がれていますが,放射線について漠然とした理解の方が多いのではないでしょうか。

この施設では原発事故により放射線がどのように福島を汚染したのか,どんな除染を行いどれくらい安全になっているのか,そもそも放射線とはなんなのかなどを知ることができます。

原発事故や放射線について正しく知ることで,放射線がもたらす影響と安全な範囲を知り自身で安全安心を判断できるようになると思います。

1人1人が正しく理解することで,風評被害払拭に繋がっていきます。放射線に対して不安や疑問がある方は是非コミュタン福島に来て知ってください。

他にもSDGsについて問題と解決方法を学ぶことができますので,これからの地球と未来のために今の自分に何ができるのか考えてみてはいかがでしょうか。

⇩他にも東日本大震災と原発事故について学べる施設についてブログでも紹介していますのであわせてご覧ください。

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