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ふくしま復興し太郎です。私の簡単なプロフィールは↓こんな感じです。
今回は廃炉作業『1号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業(2021年3月時点)』について紹介します。
なお,本記事は「福島第一原子力発電所廃炉作業取組みに関する報告2021.3.9(出典:東京電力ホールディングス)」より引用しており,私の実体験を元に分かりやすく伝えることを目的としています。
1.1号機の進捗
1号機は原子炉建屋オペレーティングフロアの瓦礫落下防止対策が完了しました。
現在は燃料取り出し装置設置を行うために,干渉する建屋カバーの解体を行っています。
2.完了した作業
南側崩落屋根等の撤去に際し、屋根鉄骨・がれき等が使用済燃料プール等へ落下するリスクを可能な限り低減するため、以下のがれき等落下時の燃料への影響緩和対策及び天井クレーン等落下防止対策を進めてきましたが、2020年11月24日に完了しました。
①使用済燃料プールゲート※カバー
使用済燃料プールの水位保管をしているゲートが破損すると水が流出し,燃料冷却ができなくなるリスクがあるため,プールゲートにカバーを設置し瓦礫落下時の損傷リスクを低減しました (2020年3月設置完了) 。
②使用済燃料プール養生
瓦礫が燃料プールに落下すると,使用済燃料を損傷するリスクがあるため,燃料プールを養生しリスクを低減しました(2020年6月設置完了)。
③燃料取扱機支保(2020年10月設置完了)
燃料取扱機は屋根が崩壊したことにより変形しており,地震等でバランスが崩れると燃料プールに落下するリスクがあるため,支保を設置し落下リスクを低減しました。
④天井クレーン支保(2020年11月設置完了)
天井クレーンは屋根が崩壊したことにより変形しており,地震等でバランスが崩れると燃料プールに落下するリスクがあるため,支保台車を設置し落下リスクを低減しました。
3.進行中の作業
1号機原子炉建屋カバー(以下、建屋カバー)は2011年10月に設置が完了し、その後、2015年7月から解体を開始し、上部の解体を2017年12月に完了しました。
1号機の燃料取り出しは、がれき撤去に先行し、ダスト対策の更なる信頼性向上や雨水流入抑制等の観点から、原子炉建屋を覆う大型カバーを原子炉建屋に設置するため、干渉する既存の建屋カバー(残置部)の解体を2020年12月19日より開始しました。
4.今後の作業
原子炉建屋オペレーティングフロア全体を大型カバーで覆い、カバー内でがれき撤去用天井クレーンや解体重機を用いて遠隔操作でがれき撤去を行う計画です。
がれき撤去後、オペフロの除染、遮へいを行い、燃料取扱設備(燃料取扱機、クレーン)を設置します。燃料の取り出しは、2027年から2028年開始を目指します。